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形而上のアカネ

只管打画
先日初めて寺の坐禅会に参加しました。ソファでひたすら甘やかした臀部や背骨は悲鳴をあげ、開始10分後には左足の感覚が天に召されました。約30分間、迷いや煩悩との闘いではなく、ただただ身体の痛みに悶えるばかりであったことを報告いたします。
呼吸に集中すること、特に初心者は呼吸を数えることで、痛みへの意識を逸らす術を教わりました。
翻って日々の作業を観察するならば、描くという動作においても期待・不安・空腹・痛みといった雑念を発見いたします。さきの術を利用して、締切り前に訪れる、あの無心で作業する感覚を顕す方法を考案し、現在人体実験中です。それは一つ一つの挙動の音を小声で再生するというものです。
「サッ、サッサーッ(ペン入れ音)ペッ(塗りつぶし音)シャッサー…」という風に。こうしてさらなる不審者への扉を開けた気がしますが、無心のため関知いたしません。シャァー。

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